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人工精霊





HERO「これ、本当に意味がわからないんですけど」

のっぽ「何?」

HERO「『部分軌道爆撃系人工精霊』」

のっぽ「あー。そう来たか」

HERO「人工精霊て」

のっぽ「人工で作っちゃったんだよ」

HERO「作れるんですか。精霊」

のっぽ「衛星ですら人工できるんだし」

HERO「人工衛星」

のっぽ「語呂も似てるし」

HERO「続き読むぞ。
    『人工精霊とは、別名「式神」とか「使い魔」と呼ばれる、
     あなた様の命令に従う霊的ロボットの事で』」


のっぽ「霊的なんだ」

HERO「『霊的ミサイルに例える事ができます。』」

のっぽ「霊的好きだなぁ」

HERO「全然例えてないし」

のっぽ「もう意味がわかんないよ」

HERO「『ここで、ご紹介する人工精霊は、
     逃げないようにビンの中に閉じ込められており』」


のっぽ「ほお」

HERO「『簡単な儀式による命令だけで、
     「標的となる人物」や「目的の願望」に向かって飛んで行って
     効果を及ぼします。』」


のっぽ「はい」

HERO「『また、全ての人工精霊に優秀な知能を与えておりますので、
     標的の追跡能力に優れ、推進力も大陸間射程を実現し
     世界中のどこにでも飛んでいきます。』」


のっぽ「ふーん」

HERO「世界中のどこにでも飛んで行けるならビンの外くらい行けよ」

のっぽ「それは霊だから」

HERO「霊ですか」

のっぽ「霊的なんだよ」

HERO「霊的に封じこめてるんだ」

のっぽ「魔封波でな」

HERO「ピッコロ大魔王かよ」

のっぽ「武泰斗様がホワァァァ!って」

HERO「亀仙人と鶴仙人のお師匠様だ」

のっぽ「封じこめちゃったんだよ」

HERO「…話を戻して、これは三段階に分かれてるんだな」

のっぽ「うむ」

HERO「まず人工精霊ナパーム」

のっぽ「ナパーム」

HERO「『万能型の人工精霊。
     発生した問題の最悪化を防止し、
     ピンチ時の応急的な現状打開や、問題解決に威力を発揮します。
     また、高度な知能が問題の内容を多角的に分析し、
     最善の策で体当たりで突進して問題の早期解決を計ります。』」


のっぽ「ほー」

HERO「最善の策が体当たり」

のっぽ「エキセントリック少年ボウイの三番の歌詞みたいだな」

HERO「体当たりでなんとかなるなら
    ビンの中に閉じ込められてるのも何とかできないのか」


のっぽ「それはできない。霊的に」

HERO「霊的に」

のっぽ「しかし最善の手段が体当たりってものすごく頭悪そうだぞ、それ」

HERO「全然優秀じゃないな」

のっぽ「まぁナパームだし」

HERO「一番安いしな。18000円」

のっぽ「ナパーム弾だから投げるだけ」

HERO「しかも、よく読んだら
    『発生した問題の最悪化を防止』
    『ピンチ時の応急的な現状打開』
    つまりその場凌ぎってこった」


のっぽ「なるほど。お値段なりだね」

HERO「そだな。十分高いけどな」

のっぽ「18000円かー」

HERO「次、人工精霊ステルス」

のっぽ「ほう」

HERO「『スパイ専用の人工精霊。
     気になるあの子や企業、または直面している問題に対して偵察を行い、
     その結果報告や問題解決のためのヒントを与えてくれます。
     通常、幻聴や風の便り、夢、シンクロニシティ等で報告があります。』」


のっぽ「はい」

HERO「これ完璧に電波な人じゃん」

のっぽ「しかもステルスって別にスパイ活動用じゃないんだけどな」

HERO「レーダーにかからずに攻撃する戦闘機のことだもんな」

のっぽ「あと、その最後のシンクロニシティって言葉調べてみました」

HERO「同調、とかそんな意味じゃない?」

のっぽ「『意味のある不思議な偶然の一致のことです』」

HERO「例えば」

のっぽ「『ユングの提唱したこの現象は、科学で証明することは難しいですが、
     誰にでも起こりうるごく当たり前の現象ともいえます。』
    以上」


HERO「どういうこと?」

のっぽ「偶然の一致だろ? えーと、予知夢とか。
    『あ、この場面夢に見たのと同じだ』みたいな」


HERO「それ、何か嬉しいか?」

のっぽ「さぁ。読み取れる人はそこから何か読み取るんじゃない?」

HERO「まぁいいや。じゃ次、もう1ランクアップ」

のっぽ「1ランクアップ」

HERO「人工精霊トマホーク」

のっぽ「トマホークってなんだっけ」

HERO「ミサイルじゃなかったか」

のっぽ「あーミサイルか」

HERO「『破壊力抜群の超強力型人工精霊。
     あらゆる願望に対して抜群の威力を発揮します。
     特に、他者の遠隔操作では特殊催眠効果が威力を発揮します。
     また、効果の持続性が高いのが特徴で、
     標的は、個人だけでなく組織に対しても有効です。』」


のっぽ「特に中身のあること言ってないな」

HERO「とりあえず、この3つは一体何のための物なのかさっぱりわからんのだが」

のっぽ「兵器になぞらえている事と石じゃなくて精霊を使う事以外は
    全く共通項ないもんな」


HERO「うーむ」

のっぽ「式神がどーのとか言ってるけど
    昨今の陰陽師ブームに乗っただけなんじゃない」


HERO「それか式神の城とか」

のっぽ「…そこを元ネタに持ってくるのはかなりマニアックな気がするぞ」

HERO「巫女さん出てたじゃん」

のっぽ「出てたね」

HERO「あれにはちょっと萌え」

のっぽ「萌えたのか」

まとめ
◎瓶詰め式神ジャム

のっぽ 武泰斗様燃え!
HERO 巫女さん萌え!

 



フラクタル・オブジェクト





HERO「次、小っちゃいんだけどここ」

のっぽ「ここ?」

HERO「これ、よくわからないしパスしたいんだけど」

のっぽ「何て書いてあるの?」

HERO「えーと…『フラクタル・オブジェクト』……『ケイオシズム土神崇拝と』……
    ダメだ本当に意味わからん」


のっぽ「どれどれ。
    『ケイオシズム土神崇拝と、フラクタルデザインを融合させた
     新型の祈祷体系による霊的オブジェクト。
     当社の優れたカオスエンジニアが、あなた様の
     潜在意識情報をダウンロードして象徴化した図形を本体に刻印。
     つまり、このオブジェクトはあなた様の潜在意識そのものなのです。
     あなた様は、このオブジェクトに対し目的の願望が成就するよう
     祈祷を捧げる事によって、オブジェクトが神格化し願望の力流が
     アストラル領域へとダイレクトにアクセスされるのです。
     それは、無意識への願望の受肉を意味する
     レフトハンドパスの神髄なのです。』」


HERO「…どういう意味なんですか」

のっぽ「うむ。一つ一つ見ていこう。
    まずケイオシズム土神崇拝とかフラクタルデザインとか言ってるのは、
    えーと、無視な


HERO「無視かい」

のっぽ「うん」

HERO「自分の潜在意識が刻印される、とか言うのは?」

のっぽ「適当な模様が印刷されるんだろ。
    それが願望を反映したものかどうかなんて誰にもわからん」


HERO「そか」

のっぽ「それで、この文章の前半は全て終わりだ」

HERO「えーと、ということは?」

のっぽ「要は、これを持ってお願い事したら叶うかもしれないよ、ってことだな」

HERO「かも、なのね」

のっぽ「こういう商品って全部『かも』だろ」

まとめ
◎要約すると一行で終わったよ

のっぽ ここまで文章が冗長だと逆に感動する
HERO 説明は簡潔にね

 



黒人形





HERO「『宿敵を反逆罪により、処刑執行を宣言する!』」

のっぽ「お。物騒だね」

HERO「呪い物が出ましたよ」

のっぽ「いいね。それっぽいね」

HERO「『ART.黒人形C-36型』」

のっぽ「おう」

HERO「バージョンアップがたくさんあったみたいだね」

のっぽ「Windows98→Windows98SE みたいなもんか」

HERO「『大不幸をもたらす閉運の儀式を特別伝授!
     悪人どもを不幸のどん底に叩き落してください!!』
    以上!


のっぽ「ダイレクトだな!」

HERO「ていうか、これが普通なんだって。
    他の文章も要点絞れば三行くらいで済ませられるもの」


のっぽ「あと、オイラはこの文章で初めて『閉運』という言葉を知った」

HERO「開運の反対語…?」

のっぽ「造語だろうけど」

HERO「これまでの開運商品持ってる人にこれぶつけたらどうなるんだろね」

のっぽ「強いほうが勝つのだ!」

HERO「強い方ってやっぱり値段?」

のっぽ「うん」

HERO「じゃこれ、勝てるやつないぞ? どれも38000円以上だし」

のっぽ「はー」

HERO「ナパームとかステルスは開運商品じゃないし。」

のっぽ「そだね。残念でした」

まとめ
◎世の中やっぱ金だね

のっぽ やれば短く書けるんじゃん
HERO 今までの文章は何だったんだ…

 



実録〜呪いの思い出



HERO「呪いと言えばさー」

のっぽ「うん」

HERO「俺にも人に言いたくない過去があるわけですわ」

のっぽ「ほう。じゃ書こうか

HERO「…まぁ今となっては笑い話だから別にいいんだけどさ」

のっぽ「はぁ」

HERO「小学校六年の時です」

のっぽ「またずいぶん遡ったな」

HERO「そういうオカルト的なものに異常に興味を示す女っているじゃん」

のっぽ「あー、いるね」

HERO「すんごいデブで不細工な女がクラスにいてさ。
    もう相撲取りみたいな体型」


のっぽ「ああ、コニーってやつだ」

HERO「コニー?」

のっぽ「そう言うらしいよ。小錦の略」

HERO「で、その手の本をよく読んでるわけよ」

のっぽ「ああ、そういうのが好きな人なのね」

HERO「そいつ、小学校卒業と同時に引っ越したから
    中学は別々になったんだけど、
    引っ越した後小学校の時の同級生全員に不幸の手紙送ったらしい


のっぽ「痛っ」

HERO「痛いだろ」

のっぽ「痛たたたた」

HERO「俺、当時から小心者でそういう話に無茶苦茶弱かったんだ」

のっぽ「ああ」

HERO「そういうリアクションの良い奴ほどいろいろやりたくなるじゃん」

のっぽ「あー」

HERO「だからよくいろんなことされたわけよ。
    怖い話聞かされたりとか呪いかけられたりとか」


のっぽ「なるほど」

HERO「そのせいで泣いて帰ったこともあったのね。親も心配して」

のっぽ「うん」

HERO「で、さっきの不幸の手紙だけど、俺にだけ届かなかったの」

のっぽ「そうなんだ」

HERO「みんな届いた届いた言ってるのにおかしいなぁーと思って、
    後で親に聞いたのよ」


のっぽ「ほう」

HERO「そしたら、
    『実は届いてたんだけどあんたが怖がると思って破って捨てた』って」


のっぽ「わぁ。いい親御さんだね」

HERO「でしょ」

のっぽ「しかし迷惑な女だなそれ」

HERO「俺、標的にされたから、数限りなく呪いかけられたよ」

のっぽ「あはは」

HERO「全部は覚えきれないくらい。覚えてるものといえば…」

のっぽ「うん」

HERO「寿命が400年縮む」

のっぽ「ぶっ」

HERO「夜中の二時に死ぬ」

のっぽ「ぷはははは」

HERO「寝てたらお化けに足をもぎとられる」

のっぽ「わはははは」

HERO「朝起きたら全身がバラバラになってる」

のっぽ「ひゃはははは」

HERO「夜中二時に、三度笠被って黒い着物来たお化けに殺される」

のっぽ「ぶははははは」

HERO「他にもいろいろかけられたぞ」

のっぽ「めっちゃツッコみてぇぇぇ!
    朝起きたら全身バラバラって、そんな状態で起きれねぇよ!


HERO「俺、未だにピンピンしてるんですけど。
    寿命400年以上あったってこと?」


のっぽ「うん!」

HERO「その事実の方がすごいね」

のっぽ「きっとあれだ、寿命を全うして死ぬ時は夜中の二時だね」

HERO「しかもバラバラになって」

のっぽ「バラバラになって」

HERO「なるほど。納得した」

のっぽ「これ知り合いの話の受け売りだけど、
    呪いちゅーのは聞いてビビッた段階で呪われてるから」


HERO「ああ。そうだね」

のっぽ「うん、内容の真偽はどうでもよくて、
    それによって心理的な拘束を受けるそのこと自体が『呪い』なんだよね」


HERO「暗示とかそういうのもそうだよね」

のっぽ「そうそう」

HERO「逆に言えば、呪いをかけられてることを知らなければ呪われないってことか」

のっぽ「そうとも言える。
    あと、呪いをかけた本人にしっぺ返しが来るっていうのも
    ある意味正しいんだよね。
    呪いをかけた方も、
    ああ俺は呪いをかけたんだーって心理的拘束を受けるから」


HERO「ああ、なるほどな」

のっぽ「呪いなんてそんなもんですよ」

HERO「そういや俺、二十歳までに死ぬって呪いもかけられたんだけど」

のっぽ「ありゃー」

HERO「俺もう25なんですけど」

のっぽ「あー。とうとうそのことに気付いちゃったか

HERO「へ?」

のっぽ「ごめんな。オイラ知ってたんだけど知らないふりしてたの」

HERO「え。どしてどして?
    俺、実はもう死んでるの?」


のっぽ「もう、さっきから頭の上がチラチラと気になってさー」

HERO「三角頭巾つけてるの?」

のっぽ「あー三角頭巾は最近の流行じゃないらしいんで」

HERO「え。じゃ天使の輪っか?」

のっぽ「うん。しかもちょっとラメ入ってる

HERO「は?」

のっぽ「それが最近の死者の流行らしい」

HERO「死者に流行とかあるのか」

のっぽ「そうそう。天国で自慢しあうらしいぞ」

HERO「どうよ、この輝き!みたいな」

のっぽ「お前それかっこいいなぁー、みたいな」

HERO「……」

のっぽ「……」

HERO「あの女、今頃どうしてんのかなー」

のっぽ「さぁねぇ」

HERO「まぁロクな人生歩んでないだろうけど」

のっぽ「本気で信じてたのか、シャレでやってたのかにもよるが」

HERO「いや、あれはマジだった」

のっぽ「マジなのか」

HERO「だってめちゃくちゃたくさんそういう本買い込んでたもの」

のっぽ「んー、単に趣味として好きな人もいるじゃん。占い大好きとか」

HERO「そんな奴が不幸の手紙出すか?」

のっぽ「あーそれがあったか」

HERO「しかも陰湿な事に引越ししてからだぞ?」

のっぽ「んー。まぁねぇ」

HERO「もう、あんなのとクラスメイトになったってことが汚点のひとつですよ」

のっぽ「そうかなぁ。オイラ、それネタになるから面白ぇーとか思っちゃう」

HERO「当事者としてはすんごい迷惑だったんだってば本当に」

のっぽ「第三者で聞いてる分にはめちゃくちゃ面白いぞ」

HERO「当時、夜中に目が覚めたら怖くて眠れなかったんだぞ!」

のっぽ「呪いにかかってるー!」

HERO「十二時ぴったりに鏡見ると鏡に吸いこまれる
    っていう呪いもかけられたんだよ」


のっぽ「都市伝説にありがちだな」

HERO「夜中の十二時はいいんだよ。寝てるから。
    昼の十二時よ、怖いのは」


のっぽ「ああ」

HERO「平日はともかく土曜日よ」

のっぽ「はあ」

HERO「土曜日になると、十一時半に学校終わるわけ。
    となると、十二時っていうのは帰る途中なわけよ」


のっぽ「そうだね」

HERO「で、鏡なんかいっぱいあるじゃん。車のミラーとか」

のっぽ「うん」

HERO「だから俺、本当に怖くて公園のだだっ広いところで
    こう、丸くなって明らかに十二時過ぎるまでしばらくじっとしてたんだもん」


のっぽ「お前めっちゃ呪いかかっとるぞ」

HERO「…今思えば完璧かかってるな」

のっぽ「本気で引っかかっとるぞ」

HERO「そんなガキだったから、
    なおさらその女としてはやりがいがあったんだろうな」


のっぽ「恰好の標的だったんだね」

HERO「友達になぐさめられたもの。
    そんなんあるわけないやないけーって」


のっぽ「オイラは高校の試験の時のキミの姿見てるから、
    あからさまに脳裏にイメージが浮かんでくるよ」


HERO「わかりやすいなー俺」

のっぽ「お前、当時から弄られキャラだったんだな」

HERO「悪かったな!
    三つ子の魂百までですよ」


のっぽ「一生弄られつづけるのか」

HERO「さすがに今となっては良き思い出になりましたよ。
    ていうか良いネタになったよ」


のっぽ「オイラもちっちゃいことなら
    そういう胡散臭い話を信じてた事もあったけどな」


HERO「ん?」

のっぽ「近所にさ、ちょっとなんか一本世間からずれた家があるんだよ」

HERO「うん」

のっぽ「その家、何故か汚い恰好したおばちゃんが
    四六時中火を焚いてるの。ていうか木を燃やしてるの」


HERO「焚き火みたいな感じ?」

のっぽ「うん。それで炭作ってるの

HERO「炭」

のっぽ「備長炭みたいな良い炭じゃないぞ。
    本当にただ木を燃やしただけの炭」


HERO「うん」

のっぽ「だから、その家の前通ったらいつも煙たいんだよね」

HERO「ああ」

のっぽ「で、オイラがまだ小学校低学年くらいの頃かな」

HERO「変な噂でも立った?」

のっぽ「そんな感じ。あの家の周りの空気を吸ったら肺が侵されるって」

HERO「あははは。ありがちだー」

のっぽ「まぁ確かに気持ち悪かったし、煙出てるし、
    そういうところから生まれてきた話なんだと思うけど」


HERO「ああ」

のっぽ「その家の前通る時はいつも息を止めたね」

HERO「立派に呪いかかってるじゃん!」

のっぽ「いや、嘘とはわかってるんだよ?
    わかってるけど、かなり気持ち悪いじゃん」


HERO「まぁそだな」

のっぽ「しかも、そのおばちゃん、時々作った炭持って家の前ウロウロして」

HERO「うん」

のっぽ「向かいの家の塀にガーッて文字書いてるの」

HERO「それ電波やん」

のっぽ「何書いてるんだか」

HERO「解読不能なの?」

のっぽ「文字一つ一つは日本語だけど、単語レベルまでで後は支離滅裂」

HERO「へぇー。ちなみにその家まだあるの?」

のっぽ「あるある」

HERO「見たい見たい。今度紹介して」

のっぽ「OK。未だに落書きの跡もあるぞ」

まとめ
◎サイコな人間は怖いねって話

のっぽ ごめん。こないだ見たらあの家なくなってた
HERO 電波は絶滅してほしいと心の底から思う

 



受賞



のっぽ「これで商品全部かな?」

HERO「そうだね。でさ、ちょっとこの小っちゃいとこなんだけど」

のっぽ「ん?小っちゃいとこ?」



HERO「『閻魔大王賞を受賞!
     当社は地上界で唯一、本物の御利益製品を販売する優良企業として、
     エンマ大王様から正式に表彰されました。』」


のっぽ「……」

HERO「……」

のっぽ「…ま、まぁ仮に?
    仮に地獄があって?
    そういう表彰がされているとしよう」


HERO「てことは地獄から帰ってきた人がいるってことだよな」

のっぽ「丹波さんみたいだな」

HERO「あは…」

のっぽ「それより、この会社表彰されるようなこと何かしたの?」

HERO「『御利益製品を販売する優良企業として』」

のっぽ「そうなの?
    ブードゥー教にスパイに行ったりパチンコ屋から脅迫受けたり
    かなりヤバイ橋渡ってる気がするんだけど」


HERO「あれじゃない?
    ブードゥー教やパチンコ屋は悪魔なんだよ」


のっぽ「ああ、なるほど。地獄界から見たら敵なのか」

HERO「そうそう。だから敵の敵は味方みたいな」

のっぽ「ああ。敵の技術を盗んだり敵に攻撃をかけるようなことしたから
    閻魔様から表彰を受けたと」


HERO「そもそも閻魔様って王様じゃなくて門番じゃなかった?」

のっぽ「え。どうだろ。でも大王とか言ってるし…」

HERO「じゃあさ、さっき『獣神の涙』のとこで
    『地獄界の国宝として魔王の御前に祀られるほど重要な価値があります。
    って言うのがあったじゃん」


のっぽ「うん」

HERO「その魔王と閻魔様はどういう関係よ?」

のっぽ「うーん。やっぱり別人だろうな。
    『魔王』とつくからといって絶対に王様とは限らないし」


HERO「だよな」

のっぽ「アニメとかでもよくあるよね。
    魔王何々とか言いながらその上に大魔王がいた、みたいな」


HERO「ドラゴンボールで言う神様の上の界王様みたいなもんか」

のっぽ「そんな感じでいいんじゃない」

HERO「まぁなんにせよ、これを書いた本人が
    閻魔様に舌を引っこ抜かれることのないよう祈っておりますが」


のっぽ「面白いだろうなぁ。
    その人が死んで閻魔さんの前行って『誰がいつ表彰したんや!』って」


HERO「ぶちって舌抜かれるな」

のっぽ「でも、まさか閻魔さんも
    自分を引き合いに出した嘘を吐かれるとは思わなかっただろうな」


HERO「盲点だな」

のっぽ「お前見所ある、とか言われるかも」

HERO「あはは」

のっぽ「とりあえず舌は抜くけど、この舌、ちょっと永久保存しとくわー」

HERO「あ、でもそれって嘘を言ったらでしょ。これ、嘘を書いてるから」

のっぽ「あ! 舌抜いても仕方ないわそりゃ」

HERO「そうだ! 手を抜かなきゃ」

のっぽ「本当だ!」

HERO「……」

のっぽ「……」

HERO「…そういう問題かよ」

のっぽ「…まぁ…ね」

HERO「だけど、これは俺一人で読んでてかなりウケた」

のっぽ「もうこれギャグで書いてるとしか思えないな」

HERO「だなぁ」

のっぽ「スペース的にもおまけっぽいし」

HERO「そだね」

のっぽ「そんな立派な賞受けたならもっと大々的に書けよって話」

まとめ
◎嘘吐きは電波の始まり

のっぽ ♪エンマ様泣かないでー アーハン
HERO もっとひどい罰を与えてやってくださいエンマ様




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