第四章 ぶらりゲーセンの旅


12月31日午後5時。


伊勢市駅前に再び戻ってきたオイラ。

とりあえず今日の目的は全て果たしました。
鳥羽水族館にも行った。(ラッコ製氷皿買えなかったけど)
赤福本店にも行った。(赤福食べ過ぎて気持ち悪いけど)


オフのメンバーとの集合時間は午後10時。
今から約5時間、空白の時間が出来てしまうわけです。

なんだったら、今から大阪まで戻って誰か殺して戻ってきてもギリギリ間に合うかもしれません。
刑事に追求されたら「オイラはその時伊勢に行っていました」とアリバイ証言するわけです。
そして刑事はアリバイ調査の結果、空白の5時間を発見。
そこを突かれたオイラはよよと泣き崩れ、「私がやりました」と自白…



さて。(無理やり話を戻す)


伊勢市駅前には1店だけゲームセンターがあり、DDRも置いてあるという情報を咲人さんから聞いてあったオイラ。
早速ゲーセンを探して伊勢の町をさ迷い歩きます。ゾンビのように。

艱難辛苦の末(何をやった貴様)、ようやくゲーセンを発見。
入店したオイラを出迎えたのは、DDR5thでした。

   …巷では、もう8作目の最終バージョンが出ていたりするんですが…

まぁ良し!
5thというのもなかなか懐かしくて最近ではお目にかかっていませんから、楽しんでしまいましょう!
このバージョンにしか入っていない曲とかもあるわけだしね!

よーし、遊ぶぞー!5時間!






……(4時間後)……






だいたいね、無茶だと思うの。5時間は。
このゲーセンそんなに広くないし。
置いてあるゲームもなんか微妙なのが多いし。コラムスて。

途中にもね。すごい人が居たのよ。
ちょびひげ生やしたおじさんなんだけどね。めちゃくちゃゲームが上手いのよ。
ドリラーをね。かるーく500m突破とかしちゃうわけよ。
見たことも無いシューティングゲームもね。ミスなしで8面くらい進んだりしちゃうわけよ。
で、一回失敗した途端にキレてそのまま去っていくわけよ。気分悪いから戻って来んなお前。


9時になったところでゲーセンを後にし、徹夜に備えて晩御飯を食べに行きました。
そこは大衆くさい簡素なお食事処。
店内にはお客も少なく、店主らしきおじさんと呼びこみがめっぽう上手かったおばさんが暢気に紅白歌合戦を観覧しておりました。

おばさん「伊勢うどんとかどうですか?松坂牛を使ったステーキなんかもありますよ」
オイラ「じゃ、親子丼で」

穏やかな晩御飯。
時折カッカッと音を立てるストーブ(それヤバくないか)の暖かさに包まれながら。
オイラはしばしの休息とばかりに親子丼を食すのでありました。



ゲーセンにあったKEYBOADMANIAの得点ランキング1位〜5位全てを「N-G(「のっぽ ゴン太郎」のこと)」で埋め尽くしたまま。

前章へ←  →次章へ