今朝新聞見てですね、えっそうだったんだと思うことが書いてありました。
「ゆとり教育」というものでいろいろ学習要綱が削られてしまったのは既知のことだと思います。
特に小学生では、台形の面積は教えない、4けた以上の足し算と引き算は扱わない、小数の計算は小数点第一位まで、月の種類は満月と半月のみ、エトセトラ、エトセトラ。
オイラたちのような世代が当たり前に思っていた内容が、「教えない項目」として大幅に削られ、中学に先送りにされてしまいました。
まぁこれ自体に関してもいろいろあるんですけど、今日はそこではなく。
それらの中で「円周率は3.14ではなく3として計算する」という話を聞いたことがありませんか?
「ゆとり教育」批判のために、この話題を引き合いに出す人も多いです。
ネットをざっと探してみたら、1310件引っかかりました。まぁ全部がその話題とは限らないですけど。
ところがですね。
毎日新聞9月22日朝刊(日曜日だからもともと夕刊はないんですけど)一面のコラムコーナー「余禄」にですね、こんなことが書いてあったのです。
「円周率は3.14159……とかぎりなくつづく数ですが、ふつうは3.14をつかいます」。
小学校5年の算数の教科書(教育出版)の一説だ。
…(中略)…
ところが、「教科書から3.14が消えた」といったデマが今でもまことしやかに流れている。
大概、「これでは学力低下は当たり前」「ゆとり教育は国を滅ぼす」と続く。
文部科学省が先ごろ、発展的学習の事例集を作成した際も、「3.14が復活した」かのような言い方がまかり通った。
学力低下は問題だが、誤った前提をもとに議論しては困る。
今春施行の新学習指導要領には、「円周率は3.14を用いるが目的に応じて3で処理するよう配慮する」とある。以前と同じだ。
それを「3になった」と早合点した一部メディアが、「教科書から3.14が消えた」と流した。
学習塾の広告があおったとの説もあり、「あしきゆとり教育」の象徴にしたい論者が、不正確を承知で言い続けたフシもある。
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デマやったんかい。
まぁ同じマスコミですし、こと新聞はそこの体制の影響が顕著に出ますので、このコラムも100%信用すべきものじゃないのかもしれませんけど。
マスメディアってもともとそういうものですし。
まぁ信じる疑うの話はちょっと北朝鮮あたりにおいておくとしてですね、問題は「円周率は3.14を用いるが目的に応じて3で処理するよう配慮する」というこの文面です。
ちゅか初めて見たかも。「新学習指導要領」の正式な文面。
このコラムでは「以前と同じだ」と断言してますけど、なーんかオイラはそーなのかなー?と思ってしまいました。こう、可愛げに首をおよそ15度ほど傾けてですね。「たこでーす」みたいな感じに唇をすぼめて人差し指を下あごにえ、オイラのしぐさはどうでもいい。さいですか。ちぇ。
意味を大雑把に解釈すると「以前と同じ」と言えるのかもしれませんが、文面的に以前と変わっているのだとしたら何か変化するところがあるのではあるまいか。そう考えるのです。
「目的に応じて3で処理するよう配慮する」
…法律とかってなんとでも言えるように曖昧に作られるものなんですけど 、これもそんな感じ。
目的って何だろう。配慮って何かしら。
そこでのっぽブレインをフル稼働させて、その文面に合致する、すなわち円周率を「3.14」ではなく「3」と扱う状況を想像してみました。
先生 「…残念だったな御手洗」
御手洗「うっ、うっ、後 2点だったのに」
先生 「うん、お前は実に惜しいところまでがんばったよ」
御手洗「もう一歩で推薦が取れるところだったのに…!くそっ!くそっ!」
先生 「あの学校はお前の目標だったものな……ん?お、おい、御手洗!」
御手洗「?」
先生 「この問題…円周率を 3だとして計算すれば答えが合うぞ!」
御手洗「ええっ!」
先生 「よし!ここは先生が正解となるよう配慮してやろう!」
御手洗「先生!」
先生 「御手洗!」
違うな。絶対違う。そもそも御手洗って誰。
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