ショートコント:パパのタイプ別「どうして夕焼けって赤いの?」の答え方
(2005/1/18作)
<文系パパ>
子「ねぇ、パパー」
父「なんだい? 息子」
子「どうして夕焼けって赤いの?」
父「そうだね、不思議だね」
子「うん。ねぇ、どうして? どうして?」
父「それはね、きっと夜が来るからお日様が慌てて隠れようとして、
うっかり赤い絵の具をこぼしちゃったんだよ。慌てんぼうさんだね」
子「そっかぁー」
<理系パパ>
子「ねぇ、パパー」
父「なんだい? 息子」
子「どうして夕焼けって赤いの?」
父「そうだね、どうしてだろうね」
子「うん。ねぇ、どうして? どうして?」
父「それはね、太陽光の中で最も波長の短い青色が
地球を覆う空気の粒子に当たって拡散しているからだよ。
昼間はそうやって青色が拡散することで周囲を青く染め上げているんだけど、
夕方は太陽光が地上に対し斜めに射し込む分通過する空気の層が多くなるから
青が拡散しすぎて薄まってしまい、結果的に波長の長い赤色が強くなるというわけさ」
子「へ、へぇー…」
<哲学系パパ>
子「ねぇ、パパー」
父「なんだい? 息子」
子「どうして夕焼けって赤いの?」
父「そうだね、どうしてだろうね」
子「うん。ねぇ、どうして? どうして?」
父「それはね、お前がその色を赤と認識しているから赤いと感じられるんだよ」
子「そ、そう…」
<宗教系パパ>
子「ねぇ、パパー」
父「なんだい? 息子」
子「どうして夕焼けって赤いの?」
父「そうだね、不思議だね」
子「うん。ねぇ、どうして? どうして?」
父「それはね、偉大なる全知全能の神様がそうお決めになったからだよ。
お前も敬虔な気持ちを忘れないようにね」
子「はーい」
<北系パパ>
子「ねぇ、パパー」
父「なんだい? 息子」
子「どうして夕焼けって赤いの?」
父「そうだね、不思議だね」
子「うん。ねぇ、どうして? どうして?」
父「それはね、偉大なる全知全能の将軍様がそうお決めになったからだよ。
お前も敬虔な気持ちを忘れないようにね」
子「はーい」
父「…コピペって楽だな」
子「え?」
父「いやこっちの話」
<イタリア系パパ>
子「ねぇ、パパー」
父「なんだい? 息子」
子「どうして夕焼けって赤いの?」
父「そうだね、不思議だね」
子「うん。ねぇ、どうして? どうして?」
父「ハッハッハッ! 細かいことは気にするな! 死にはしない!」
子「ええー!?」
<フランス系パパ>
子「ねぇ、パパー」
父「なんだい? 息子」
子「どうして夕焼けって赤いの?」
父「そうだね、不思議だね」
子「うん。ねぇ、どうして? どうして?」
父「それは、君のあまりの美しさに空が照れているんだよ」
子「気持ち悪いよパパ」
<アニオタ系パパ>
子「ねぇ、パパー」
父「なんだい? 息子」
子「どうして夕焼けって赤いの?」
父「そうだね、不思議だね」
子「うん。ねぇ、どうして? どうして?」
父「それはね、シャア専用だからさ」
子「そっか! 3倍なんだね!」
父「そうさ! 3倍さ!」
<大槻教授系パパ>
子「ねぇ、パパー」
父「なんだい? 息子」
子「どうして夕焼けって赤いの?」
父「そうだね、不思議だね」
子「うん。ねぇ、どうして? どうして?」
父「それはね、プラズマのせいです」
子「え? よ、よく意味がわからないんだけど…」
父「それも、プラズマのせいです」
<さまぁーず三村系パパ>
子「ねぇ、パパー」
父「俺かよ!」
子「どうして夕焼けって赤いの?」
父「赤さの話かよ!」
子「うん。ねぇ、どうして? どうして?」
父「自分で調べろよ!」
<複雑な家庭系パパ>
子「ねぇ、パパー」
父「すまん。今まで黙っていたが実は俺、パパじゃないんだ」
子「えっ」
父「ママなんだ」
子「うそ!? じ、じゃあ、今のママは?」
父「あれはお前の妹だ」
子「はあ!? だって僕より年上だよ!?」
父「正確には義妹だ。お前の弟の嫁だ」
子「え。弟いるの、僕」
父「お前の本当のパパのところにいる」
子「でも僕より年下で結婚してるの?」
父「そういう国なんだ」
子「外国なの!?」
父「まぁ弟と言っても、本当のパパの方の連れ子だけどな」
子「そ、そうなんだ…」
父「お前が」
子「僕!? 弟じゃなくて!?」
父「ああ」
子「僕、パ…ママの子じゃないの!?」
父「違うんだ。すまんな」
子「じ、じゃあ僕のほんとのママは…?」
父「亡くなった俺のママだ」
子「えー! 僕がずっとおばあちゃんだと思ってた人が実は僕のママ!?」
父「そうだ」
子「えっ、じゃあパ…ママは僕のお姉ちゃん!?」
父「そういうことになる」
子「うそー!?」
父「残念ながらそう言うことだ」
子「あれ、ちょっと待って。弟はパ…ママと本当のパパの子供だから…」
父「さぁ! 何か聞きたいことがあったんじゃないか? 息子よ!」
子「(ごまかしてる!) いや…もうなんか今の話に比べたらどうでもいいです」