ショートコント:鏡よ鏡2
(2005/5/21作)


妃「鏡よ鏡。世界で一番美しいのはだあれ?」
鏡「それは白雪姫です」
妃「鏡よ鏡。世界で一番美人なのはだあれ?」
鏡「それは白雪姫です」
妃「鏡よ鏡。世界で一番可愛いのはだあれ?」
鏡「それは白雪姫です」
妃「鏡よ鏡。七人の小人と暮らしているのはだあれ?」
鏡「それは白雪姫です」
妃「鏡よ鏡。毒りんごを食べてしまうのはだあれ?」
鏡「それは白雪姫です」
妃「鏡よ鏡。ガラスの靴を落としてしまうのはだあれ?」
鏡「それは白…シンデレラです」
妃「わー! 今白雪姫って言いかけたでしょ!」
鏡「い、いいえ、断じてそのようなことは」
妃「ほんとにぃ?」
鏡「本当ですとも」
「じゃあ第二問」
鏡「えっ」
妃「ここに毒りんごが10個入った籠があります」
鏡「そんなもん10個も生産しないでください」
妃「毒りんごを5個くわえると、さて籠の中のりんごはいくつになるでしょう?」
鏡「15個です」
妃「ブッブー。残念でした。答えは5個です」
鏡「えっ、なぜですか?」
妃「籠の中の毒りんごを5個 口 に 咥えたのです」
鏡「そんなでかいものを5個も口に咥えるのは無理でしょ」
妃「むー。キミ細かいよ」
鏡「お妃様が無茶苦茶言ってるだけです」
「そもさん!」
「せ、せっぱ!」
妃「よろしい。では第三問」
鏡「なんでこんなことやってるんだろ…」
妃「相手のまねっこをするのが得意なものはなあに?」
鏡「初歩のなぞなぞですね。それは鏡です」
妃「ブッブー。答えはまねっこおばけでしたー」
「小学生レベルの卑怯問題ッ!」
妃「第四問!」
鏡「反論する隙すらなしですか!」
妃「極微の世界では粒子の運動量と位置を同時に決定することはできない、と唱えた人はだあれ?」
鏡「ハイゼンベルクです」
「さぁいよいよ最後の問題となってしまいました!」
鏡「えっ、今の問題の答えは?」
妃「最後の問題は難しいですよぉー。挑戦しますか?」
鏡「いや、その前に今の問題の…」
「挑戦しますか?」
鏡「いや、答え…」
「挑戦しますか?」
鏡「こた…」
「挑戦しますか?」
鏡「…はい」
妃「はい、それではラストクエスチョン張り切って行きましょう!」
鏡「無理に英語にしなくても」
妃「シャープに答えて!」
鏡「日本一短いクイズ番組ですか」
妃「白雪姫が暗い森の中を流血しながらさ迷い歩いていました」
鏡「いきなりなんで流血してるんですか」
妃「いいの。問題とは関係ないから
「関係ないの!?」
妃「すると目の前にお菓子の家が現れました」
鏡「うわぁ違う話になってるし」
「お菓子の家の攻撃! 白雪姫に85ポイントのダメージ!」
「敵なの!?」
妃「白雪姫はメラゾーマを唱えた! お菓子の家に110ポイントのダメージ!」
鏡「嫌な白雪姫だなぁ」
妃「お菓子の家をやっつけた! 白雪姫は90ポイントの経験値を手に入れた!」
鏡「なんの経験値だ」
妃「さてお菓子の家を倒した白雪姫はさらに森の奥に進みました」
鏡「お菓子の家の出番はそれで終わりなんだ」
妃「道端では親指姫が一寸法師に襲われかけていましたが、華麗にスルーしました」
鏡「助けようよ。それと何やってんだよ一寸法師」
妃「しばらく歩くといばらの塔が見えてきました」
鏡「ああ、いばら姫が出てくるんですね」
「華麗にスルーしました」
鏡「ちょっとくらい出番あげようよ」
妃「竜宮城の乙姫様と出会いました」
鏡「唐突ですね」
妃「カレイにスルメしました」
鏡「そのシャレを言いたかっただけですか」
妃「続いて鉢被り姫と出会いました」
鏡「またマイナーなの来ましたね」
妃「鉢を被っていない鉢被り姫」
「鉢被り姫を構成する一番重要な要素が抜けてる」
妃「そして鉢被り姫を付け狙う魔女一人」
鏡「なんかよくわからなくなってきた」
妃「言葉巧みに騙された鉢被り姫は毒りんごを食べてしまいます」
鏡「既に主人公が鉢被り姫に代わってますね」
「10個ほど」
「食べ過ぎ!」
妃「可哀想に、鉢被り姫は毒りんごを喉に詰まらせて昏倒してしまいました」
鏡「もう毒とか関係ないですね」
妃「さて、そこで問題です」
鏡「はい」
妃「世界で一番美しいのはだあれ?」
鏡「それは白雪姫です」